日本初の分譲マンションが建て替えへ

先日のニュースリリースに、日本初の分譲マンションと言われる「宮益坂ビルディング」の建て替えが決まり、着工に向けての準備はほぼ終了したとありました。事業協力者・参加組合員として参画しているのは旭化成不動産レジデンス株式会社で、杭工事のデータ転用問題で揺れた旭化成グループにとっては、久しぶりに明るいニュースとなったようです。
旭化成不動産レジデンスは、「マンション建て替え研究所」というウェブサイトを運営するなどマンション建て替え事業に注力しているディベロッパーです。今回の「宮益坂ビルディング」が25件目の建替えプロジェクトになるようで、今後のマンション建て替えをリードする存在になっていきそうです。

国土交通省による「マンション建替えの実施状況」(平成 27 年 4 月 1 日現在)によると、工事完了済み(マンション建替法によらない建替え)149件、工事完了済み(マンション建替法の建替え)62件、実施中(マンション建替法によらない建替え)6件、工事完了済み(マンション建替法の建替え)18件、実施準備中8件の合計243件しか、マンション建て替えの具体例がないというのが現状ですが、今後追いつめられるマンションが増えてくることは間違いありません。

しかし、様々な事業を抱えた入居者が暮らすマンションの建て替え事業をまとめ上げるのは簡単なことではありません。今回、ニュースリリースになった「宮益坂ビルディング」の取り組みを見ると、その難しさが伝わってきます。

宮益坂ビルディングは「渋谷ヒカリエ」に隣接する都心の一等地に位置する地上11階地下1階建ての建物で、2基のエレベーター(当初はエレベーターガールが操作)、セントラル方式による暖房、ビル内の交換手による電話、ダストシュート、メールシュートなど当時の最先端設備を備えた超高級住宅として注目されていました。

その後、建物の経年変化に伴い外壁や給排水管の老朽化が進んだことで、約25年前から「宮益坂ビルを考える会」などによる建替えの検討が始まることになります。 しかし、当初より1階が店舗、2~4階が事務所、5階以上が住宅という複合用途建物であったこと、近年ではほとんどが賃貸利用だったことなどで合意形成が難航し、建替え決議成立までに長い年月を要することとなります。資料に建て替えに至る経緯が載っていましたので転記します。

■建替え事業手法:マンション建替法組合施工
■建替え決議等 :区分所有法第62条に基づく建替え決議
■建替え経緯
2003年 建替え決議成立 (現在の計画とは全く異なる事業計画)
2007年 全区分所有者が東京都から底地権を購入(この頃までにほとんどの賃貸区画を定期借家契約に) 2008年 建替え計画が一旦白紙化
2011年 事業協力者再募集で旭化成不動産レジデンス(当時:旭化成ホームズ)を選定
2012年3月 建替え決議成立
2013年8月 建替組合設立認可
2015年 マンション建替法容積緩和の適用を検討→敷地条件などから適用を断念
2016年春 解体工事着手(予定)
2019年 竣工(予定)

このような建て替え経緯を見ると、マンション管理組合の理事の方々の苦労を想像してしまいます。マンション管理組合の方々はどのようにして、この難局を乗り切っていったのでしょうか。

マンションを購入する方は、当初あまり意識していないことですが、管理組合は親睦を目的とした単なる集まりではありません。マンションの日常管理、将来の大規模修繕に備えた費用の積み立て・運用、大規模修繕工事などを行う事業主体です。

今後、マンションの大規模修繕や建て替えが社会問題化することは目に見えていますので、マンション管理状況をもっとわかりやすく公開する仕組みを導入する、外部監査を義務付けるなど、新しい取り組みが求められると思います。不動産流通業界からも、取引の安全性の観点から、管理状況の更なる公開は強く求めた方がいいのではないでしょうか。

●インターネットからの反響アップ!
レインズCSV対応不動産ホームページRISE

●マンション売却査定の獲得アップ!
瞬間査定マンション売却ホームページRISE mansion

●土地・一戸建て売却査定の獲得アップ!
瞬間査定不動産売却ホームページRISE estate